自動車のN(何となく)V(Variableな)H(はなし)

自動車力学、振動騒音について一緒に学んで行けるようなブログです。

【第13回】FR(後輪駆動)

皆さんは後輪駆動と聞いて何を思い浮かべますか? おそらくスポーツカーとか走りに重点を置いた車といったイメージだと思います。 FFとの違いに迫っていけたらと思います。 1.なぜ走りがいいと感じるのか カーブを曲がるとき、後輪を駆動させることでドリフ…

【第12回】FF(フロントエンジン・フロントドライブ)

今週はFF(フロントエンジン・フロントドライブ)についてです。 いわゆる前輪駆動と呼ばれているもので量産車ほとんど、 特に大衆車に採用されています。 なぜ、これほどまでに覇権を握っているのか紐解いていきます。 1.FFのメリット 採用するメーカーが…

【第11回】縁の下の力持ち。エンジンマウントの話

今日はNVHに欠かせない存在でもある縁の下の力持ち的な存在 エンジンマウントについて深堀りしていきたいと思います。 1. エンジンマウントの役割って? エンジンマウントの役割は大きく分けて以下の4つです。 エンジンを支持する。 振動を低減する。 動き…

【第10回】架空の天井で乗り心地UP!?スカイフックダンパーの話

相反する”フラットな走り”と”なめらかな走り”を高次元で両立させるためにはサスペンションの制御が欠かせない。 サスペンション制御の役割はそれだけに留まらず、車高の最適化も担っている。具体的には乗員の数や積載量で車高を変えないこと、高速走行では低…

【第9回】サスペンションの役割

どーも、このブログも4月に始めてはや9週目。 たくさんのアクセスを頂きありがたい気持ちでいっぱいです。 では、今日のNVH(なんとなく価値のある話)はサスペンションです。 サスペンションは操縦安定性や振動、乗り心地を考える上で非常に重要なシステ…

【第8回】後輪操舵で快適、安全

今回は後輪操舵のお話。 1.後輪操舵 後輪操舵(4WS)とは前輪の操舵に応じて後輪も操舵させましょうという構造のことだある。 一般的にはハンドルを切れば前輪のタイヤのみがハンドルの操舵角に応じて進行方向へ向いてくれる。 それを後輪も操舵させることで…

【第7回】慣性特性でわかる!?メーカーさんの考え方

今週は慣性特性への理解を深めるて行きます。 そもそも慣性特性って? 慣性特性からなにがわかるの? どうやって測定するの? といったところにアプローチしていけたらと思います。 1.慣性特性って? 慣性特性とは次の3つの特性のことを総称しです。 まず"質…

【第6回】振動計測に欠かせない!? 窓関数編

今回から振動計測をするものには欠かせないものについてシリーズを不定期で更新して行こうと思います。 この世界に踏み入った時にまず真っ先に意味不明・理解不能だったのは FFTとかFRFとかのアルファベット3文字だったので、そこから説明したいのですが ま…

【第5回】自動車のNVH ”ビリビリ感”

今回はいよいよラスト! ”ビリビリ感”についてです。 これにて官能トレーニングで感じた4つの乗り心地 ”ヒョコ” ”ブル” ”ゴツ” ”ビリ”について一旦完了とします。 では早速、、、 1. ”ビリビリ感”の周波数は? ”ビリビリ感”の周波数帯は25Hz〜40Hzです。た…

【第4回】自動車のNVH ゴツゴツ

官能トレーニング第三弾 今週は”ゴツゴツ”についてです。 1.ゴツゴツは深い!? 正直言うと今の段階で”ゴツゴツ”の原因(起振力と共振系)が何か分かっていません。。。これまで説明してきた”ヒョコヒョコと”ブルブル”は論文にさっと書いてありまとめるだけ…

【第3回】自動車のNVH ヒョコヒョコ

前回、官能トレーニングで感じた”ヒョコ”、”ブル”、”ゴツ”、”ビリ”の中から ブルブル感についてまとめました。ブルブル感の正体はバネ下共振と言われるものなのですが、詳しくは下記の参照お願いします。 automotive-nvh.hatenadiary.com また、この擬音は周…

【第2回】自動車のNVH ブルブル

1.乗り心地の表現”ヒョコ・ブル・ゴツ・ビリ” 先日、仕事の関係で自動車の官能評価をトレーニングする機会に恵まれた。 そのトレーニングの内容とは”ヒョコ・ブル・ゴツ・ビリ”を感じ分けようというもの。 そもそもその”ヒョコ”とか”ブル”とか言った変な擬…

【第一回】更新頻度は週一回

はじめまして。 自動車業界に属している者です。 記念すべき当ブログ第一回は行動宣言です。 論文などから自動車について『そもそも何だっけ?』といった疑問に週一回答えていきます。 次回更新は2020/05/02です。