自動車のN(何となく)V(Variableな)H(はなし)

自動車力学、振動騒音について一緒に学んで行けるようなブログです。

【第4回】自動車のNVH ゴツゴツ

官能トレーニング第三弾

今週は”ゴツゴツ”についてです。

1.ゴツゴツは深い!?

正直言うと今の段階で”ゴツゴツ”の原因(起振力と共振系)が何か分かっていません。。。これまで説明してきた”ヒョコヒョコと”ブルブル”は論文にさっと書いてありまとめるだけだったのですが、”ゴツゴツ”に関しては論文によって周波数帯が違ったり、共振系が違ったり、最後まで分かりませんでした。なので、分かったことを書いていくスタイルにします。”ゴツゴツ”深すぎます。

2.”ゴツゴツ”はハーシュネス!?

前回の記事でも取り上げています竹原伸氏の 論文

自動車サスペンション制御と電動パワーステアリング制御に関する研究https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=2532&item_no=1&attribute_id=14&file_no=1

では”ごつごつ”はSecondary Rideに分類され、ハーシュネスと記されています。

ここで少し脱線しますが、ハーシュネスとは高速道路の継ぎ目のような突起を自動車が乗り越した時の振動現象のことです。

そして、僕は「ふむふむ、ゴツゴツ感はハーシュネスなのか」と早合点し、ハーシュネスについて色々調べはじめました。

調べていく中で、どこか何となくハーシュネスではない気がしてきました。

なぜなら1)官能トレーニングで感じた振動は過渡的なものではなかったから

2)ハーシュネスと言われる振動の周波数は45~55Hz付近でありトレーニングで感じた”ゴツゴツ”は20Hz付近だったからです。

3.経験者は語る。最後の頼みは経験者なのだ

疑問点の解決がされぬまま、にっちもさっちも行かなくなりましたので、ベテラン技術者に聞きました。

師 『”ゴツゴツ”はバネ下だよ』

僕 『? バネ下は”ブルブル”じゃないんですか?』

師 『バネ下にが持っている共振モードは一つしかないのかい?』

僕 『なるほど、モードが違うのか。納得。』

  『ちなみにどんなモードなのですか?』

師 『”ブルブル”が前後、”ゴツゴツ”が上下だよ』

僕 『ありがとうございます!解決しました!』

そういって勢いよく早合点して去っていくのが私の悪い癖です。

”なぜバネ下前後の共振が低いのか、マス(質量)は同じだから剛性が低いのか?だとしたら何で前後の方が低いのか?”

といった疑問が後のなってふつふつと湧いてきました。

ただ、やはり経験し、大きな壁を超えてきた先輩には頭が上がりません。

感謝感謝です。

4.あとがき

とはいえスッキリしておりませんので、引き続きアンテナを張り巡らせて行きますが、いったん”ゴツゴツ”はここまでとし、来週は”ビリビリ”について学んで行こうと思います。