自動車のN(何となく)V(Variableな)H(はなし)

自動車力学、振動騒音について一緒に学んで行けるようなブログです。

【第5回】自動車のNVH ”ビリビリ感”

今回はいよいよラスト!

”ビリビリ感”についてです。

これにて官能トレーニングで感じた4つの乗り心地

”ヒョコ” ”ブル” ”ゴツ” ”ビリ”について一旦完了とします。

では早速、、、

1. ”ビリビリ感”の周波数は?

”ビリビリ感”の周波数帯は25Hz〜40Hzです。
ただ、色々な論文や記事を読んでいると、この周波数帯にはバラツキがあります。

どうやら研究者や企業、組織によって違っているので、仲間内で共有しているものがあるようです。

官能の表現は大差ない印象ですが、周波数帯ははっきり決まってない感じがします。

何とまあFirst Rideのようなふわふわした着地ですこと。笑

2. 振動・騒音性能に影響する?

”ビリビリ感”と”ゴツゴツ感”は4つの乗り心地の中では高周波であり、車の振動や騒音に影響します。逆に、”ヒョコヒョコ感”と”ブルブル感”は低周波で操縦安定性に影響します。

これについてなぜそうなるか深いところまで理解できておりませんので、引き続き調査していきます。

今回は”ビリビリ感”の正体を探ることが目的なのでこの辺まででお許しください。

3. 共振系と加振源は?

共振系はバネ下です。

バネ下共振と言えば、”ゴツゴツ感”もバネ下です。

両者の違いはどこにあるのか。。。

おそらくですが、バネ下共振のモードの違いが乗り心地の違いになっているのだと考えています。

”ゴツゴツ感”についてはバネ下の上下(バウンス?)のようなモードだという記述は見つけたのですが、”ビリビリ感”がはっきりしません。

残るモードは前後・左右・各軸の回転方向なのですが、どうも決め手に欠けています。

こちらも引き続き調査です。

 

加振源は路面の小さな突起等で、その入力がフロアに伝わり、”ビリビリ感”となります。

4. ”ビリビリ感”ってどんな振動?

”ビリビリ感”をの定義がありましたので紹介します。

『シートの接している皮膚の近傍の組織が局所的に振動するような感覚』

(参考:加藤和人「定常振動によるシート状乗り心地の評価手法開発」)

 

堅苦しいですが、シートに接している部分だけ振動するような感覚です。

個人的ではありますが、官能トレーニングの際はシートの振動より、ダッシュボード近辺が”ビリビリ”していた感覚でした。

 

5. 終わりに

まだまだ4つの乗り心地について煮え切らない、腑に落ちていなことはたくさんありますので、日々精進して行こうと思います。

わからない = 伸び代!

伸び代いっぱいです!