【第9回】サスペンションの役割
どーも、このブログも4月に始めてはや9週目。
たくさんのアクセスを頂きありがたい気持ちでいっぱいです。
では、今日のNVH(なんとなく価値のある話)はサスペンションです。
サスペンションは操縦安定性や振動、乗り心地を考える上で非常に重要なシステムですので基本的なところを抑えておきましょう。
1.サスペンションの役割って?
サスペンションのない車が存在していないことからもサスペンションがなくてはならない存在であることは明白です。
では、サスペンションはどんな重要な役割を担っているのか、フロントとリアに分けてそれぞれ見て行きましょう。
a) フロントサスペンション
① タイヤからの入力を吸収する役割
② 姿勢を維持する役割
③ 進行方向を決める役割
④ 路面情報をハンドルを通じてドライバーに伝える役割
⑤ タイヤの力を伝え車体を牽引する役割
①と②はリアと共通のであり、サスペンションの役割としてイメージしやすいか
と思います。
③と④はステアリングと共同で担う役割で、ハンドル操作がない時の直進性能、
操舵に応じた旋回性能やハンドルを通じて車の状態や路面情報をドライバーに
伝えることはフロントサスペンションの重要な性能で、
これらの役割をサスペンションの特性をチューニングし満たす必要がある。
b) リアサスペンション
ⅰ FF車
① タイヤからの入力を吸収する役割
② 姿勢を維持する役割
③ 操舵によるヨー運動を止め、進行方向を安定させる機能
①と②はフロントと共通の役割。
③はステアリングによって車を旋回させた時にリアタイヤに横力がかかる
ことによって発生する車体のヨー運動を止める性能です。
ヨー運動をただ止めれば良いのではなく、ドライバーが違和感を
感じないようにチューニングする必要があります。
ⅱ FR車
① タイヤからの入力を吸収する役割
② 姿勢を維持する役割
③ 操舵によるヨー運動を止め、進行方向を安定させる機能
④ タイヤの力を伝え車体を牽引する役割
FF車に④が加わっただけであるが、駆動力による影響を最小化する必要がある。
昨今のFR車は高性能車が多く、後輪操舵などの制御ユニットを搭載することも
多く、室内を確保するためにユニットの搭載性も考慮することが重要です。
2. まとめ
サスペンションの形式は無数にあれど、どのサスペンションも担う役割は
同じです。どの役割を最適化するかがメーカーの考え方が伺えるところなので、
より知見を深めて行きたい今日この頃です。
今日の内容はこちらを参考にさせて頂きました。